「熱い」松岡修造の作り方教えます

松岡修造さんの著作「挫折を愛する」をよみました。
素晴らしかったです。
普段は熱さをネタにされている松岡さんですが、本書でかれは「自分の仕事でのテーマは冷静さと論理性です」と語っている。
松岡修造さんをネタにしているひとからすると「ウソだ~(笑)」と言うかもしれない。
しかし、本書を読んだひとは松岡修造さんの言葉に説得力を感じることが出来るだろう。
かれが本来はどういう性質の人間なのか。それをぼくたちは知ることができない。
かれを内面から見ることが出来るのは、本来的には彼だけである。
僕たちが眺めることが出来るのは、あくまで松岡修造が行った行動や発言、ガワ(外側)だけである。
ぼくたちはこの本を読むことで松岡修造が自身をどのように捉えているのか。それにたいしてどういうアプローチをとっているのか。その結果どうのような行動をとっているのかを知ることが出来る。
普段「熱い」とネタにされている彼がそのような行動をとるにはどういう理由があったのか。諸君は考えたことがあるだろうか。普段ネタにされている松岡修造のウラというやつを。
彼が熱くあるのは天然か?それとも本能か?
いや違う。かれは目的があってそういう行動をとっていたんだ。
松岡修造をネタとして愛するひとには、是非一読してもらいたい。かれの行動には透徹した理念がある。
彼は常にトライ&エラーを繰り返している。
マンガが好きな人なら「ベイビーステップ」を読んだことはあるだろうか。マンガの主人公エーちゃんと松岡修造にはどこか通じ合うものがある。
それは彼らがともに自分の成功を見つめ、失敗を見つめる姿が似通っているからだ。
その結果生まれたのが「クレバー」丸尾栄一郎であり、「熱血」松岡修造なのだ。
本書をよんだひとはきっとこの言葉に納得を覚えてくれるに違いない。
それは確かに「冷静さと論理性」を兼ね備えた結果なのだから。
追記
本書のなかでは松岡修造さんがかつてインタビューしてきたスポーツ選手たちが無数に取り上げられている。本書を読むと松岡さんが彼らを生身の人間として、一個の個人として大切にしているのが見て取れて、それがとても良かった。
« ご主人様は山猫姫11 ~作者の成長?が感じられる1冊でした~ | トップページ | アニメ『K』からみる現代の変遷について »
「つぶやき」カテゴリの記事
- ゴールデンウイーク終わったな〜(2015.05.10)
- 近況:かき氷うまうま(2015.05.09)
- 『亡国のアキト 三章 』感想と、ここ二日間の出来事についての雑記。(2015.05.06)
- Web漫画『彼女の彼氏を募集してます』を見てたら『彼氏彼女の事情』を思い出したって話。心の闇の問題はいま何処にあるんだろ?(2015.05.05)
- 反知性主義……うむん??(2015.05.02)
「傑作」カテゴリの記事
- 『野のなななのか』~一人一人の過去と未来を真剣に想像するということ~(2014.06.15)
- アニメ『K』からみる現代の変遷について(2012.12.31)
- 「熱い」松岡修造の作り方教えます(2012.12.20)
- そういや、エヴァQ見てきたよ(2012.11.26)
- WORK SHIFT(ワークシフト)―働き方の未来を考える―(2012.10.02)
この記事へのコメントは終了しました。
« ご主人様は山猫姫11 ~作者の成長?が感じられる1冊でした~ | トップページ | アニメ『K』からみる現代の変遷について »
コメント