ひかりのみちを歩きつづけている「これは恋です」が素晴らしいですね
価格:420円 |
『これは恋です』を6巻の途中まで読んだのですが、前回の記事で書いた内容を相当自覚的にやっているのがわかり、コレは満足です。
この物語は登場人物がかなり頭が良くて、ホントに驚きました。
たとえば5巻で、主人公の男性教諭(通称 綾ちゃん)が自制心を抑えきれず担当の女生徒(遠藤)に告白をしてしまうシーン。
通常なら「綾ちゃんっ!わたし嬉しい!!(ひしっ)」「おれもだっ(だきっ)」となる展開のはずなのに作者はきちんとわかっていて綾ちゃんに次のようなセリフを言わせています
「なんだろ・・・この部屋、暗いな・・・
夜だからか・・・・・・・
変だ・・・・・・・
遠藤に触れれば触れるほど、周りが暗くなっていくような気がする」
ホントに素晴らしいっ!
きちんと「まっとう」な物語をやっているのが、これは素晴らしいですね。
欲をいうなら、こういうモノローグを言わせず、絵で表現していたらもっと深みがましたのだとは思うのですが「わからせる」ことを優先するならグッドチョイスなのでしょう。
そして6巻で遠藤はあることを知り、その結果「光り輝く道」を進むことになります。
いやあ、真っ当な道をまっとうに進んでいく物語はいいですねぇ。
もちろんダメになっていくのはそれはそれで味があるのですが、ぼくはこういうまっとうな物語も好物です。
ちなみに「正しすぎる」物語ってのあって、それはCARNIVALの記事ですね。一方「間違えるべくして間違えた」物語(つーか、まぁ間違えてしまうのは仕方ないよね)ってのもあってそういうのはシンフォニック=レインのことです。これも昔、勢いだけの感想記事に書いたので見てやって下さい。
これらはPCゲームなのですが、これは間違いなく傑作ですね。
やってないと人生の1%くらいは損しているかもしれないってくらいには、傑作です。まぁ、世の中には1%の損の物語ってそれなりにあって、全部足すと100%を超えるのですが、数字ってそういうものじゃないのよ?ってことだけは書いておきます。
まぁ、「これは恋です」はCARNIVALやシンフォニック=レインにははるかに及ばないのですが、それでも結構いい物語ですね。
うわぁ、かなり満足。
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