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2012年5月 4日 (金)

七姫物語 「 」たる少女 と 灰色の世界が素晴らしかった

七姫物語〈第6章〉ひとつの理想 (電撃文庫)

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評価 5

個人的評価 5

やっと七姫物語の感想です。

これは、ホントにすばらしい物語だった。おおまかな感想としては、積読を重ねる日々の感想が素晴らしいので、そちらを読んでもらえばいいとして(オイッ)

七姫物語 第6章 ひとつの理想

ぼくとしては、自分の書きたいことをさらっと書いていくこととしましょう.

ある幼い少女について

この物語のおおきな構造として語ることもあるのですが、それよりもまず、主人公の少女について語りたいことがあります。

この少女、七宮 空澄と呼ばれ、カラカラさんと呼ばれるこの少女、ある種の怪物です。

物語中で七姫は七姫の立場でせかいを見ていくことになります。

一宮、二宮、三宮、四宮、五宮、六宮

彼女たちは、それぞれの立場、心情を軸にして個性を保ちながら世界への干渉を展開していく。

彼女たちは彼女たちのパーソナリティ、確固たる自我を軸として姫として存在している(五宮と六宮はちょっと難しいのですが、これは描かれる量の少なさに起因している部分が大きいかと。でも、少なくとも「姫を行う」という立場では首尾一貫して描かれていた)

その点 七宮 空澄 を演じた少女はちょっと異なるパーソナリティで描かれている。

彼女は作中で 何者でもない 存在と化すことができる。

これはぼくの好みにすっごい合致する

彼女は 七宮を演じ カラカラさんを演じる。

ではそれらを演じた少女とはいったい何者だったのだろう?

作中でも描かれることだが、彼女は一宮 黒曜から「一緒に来ませんか」と誘われるとき

「でも、わたし けっこうこの役が好きなんです」

といって一宮の誘いを断る。

彼女には意志がある。

これは彼女の独白を中心に展開される「七姫物語」を見れば明らかなことではある。

でもぼくたちは、この空白の少女の名前を呼ぶことが出来ない。

なぜなら描かれないからだ。

今月発売の月刊マガジンを読んだだろうか?四月は君の嘘を見ただろうか?

主人公 有馬公成を追いかけた少女は言う

「ほんとの有馬公成は初めて演奏したあの時にしかいない」

と。

これは七姫物語にも言えることである。

作中で何者でもない空白な彼女が登場するのは、じつは一巻のはじめ プロローグのまえにしかない。

それ以降では「彼女」は空澄さんであり、カラカラさんなのだ。

彼女の本質、空白たる本性は役所とはじつは関係していない。

これでイメージできない方は空の境界を思い出してもらいたい。

黒桐が恋したのは、空白たる名も無き彼女だった。

四季でもなく式でもない、肉体たる「 」

彼女が登場するのは空の境界の前であり、ラストである。

七姫物語の「彼女」とは、本質的にひどくそれに近い存在である。

この物語で、主人公の女の子はせかいへの干渉に必要ではないおんなのこです。

もちろん七姫の一人たる「七宮 空澄」は必要です。もしかしたら「カラカラさん」もそれなりに役割を果たしたかもしれない。

でも作中で語られるように、この物語で姫とは、カラカラさんとは、この少女にとって「大好きな役」にすぎない

彼女は「お仕事」とそれらを評する。

それでいて、彼女は自己との乖離に苦しむことはない。

ラストで彼女は

「自分以外でもやれるけど、せっかくだから見てみたい」

ということを言う。

「せっかくだから」

彼女にとってせかいを動かす大事業は、そういう認識でしかない。

これは彼女が子供だから、おおきなものを実感出来ないからだろうか。

それとも彼女が「変」だからだろうか。

ぼくはある意味両方だと思っています。

彼女は言う

「今はわからないから、せめて言葉を覚えておいて、あとで分かるようになるまで覚えておこう」

うん、素晴らしいと思います。

灰色の世界で

この物語の主題の一つですね。

ぼくたちの世界は、たった一人の英雄が通行を決めるようなものではない。

多かれ少なかれ、様々なものに支えられてぼくたちは今の位置にいる。

こういうテーマははなしの盛り上がりを阻害するんだけれど、その阻害具合をうまいこと利用してエンターテイメントを作り上げたのがすごいなぁ、と思います

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