自分メモ~よりよい選択をするためにはなにが必要なのか~
「どのようにモチベーションの確保するか」
これが近年のぼくのテーマのひとつなのはブログをみてくださっている方々にはご存知のことかもしれません。これは言い換えるなら「どのように自分をコントロールしていくのか」ということです。
さきほど読み終えた「BE BLUES」最新4巻ではこれについてのヒントがいくつも載っています。この漫画はかつて天才と呼ばれた少年がどのように成長していくか、サッカーをどうやって取り戻すのかということを題材にしているのですが、そこで繰り返し言われているのが「計画(プラン)」です。自分のプランを確実に実行するためにはなにをすればいいのか。どういうものが必要なのか。今回のテーマに沿っていうなら「自分を予定通りに動かすには何が必要なのか」を問うていることになります。予定を予定通り動かすというのは存外難しいものです。モチベーションはそういう「ちょっといいかな」という心の揺らぎに抗するための要因になるでしょう。
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また、コレに関してさいきん気にしてみているのが「コロンビア 白熱授業」というNHKの番組。この番組は日曜6時からやっているので、5時半からの『ファイ・ブレイン神のパズル』から続けて流していることが多いですね。
ちょっとその話をする前にぼくがなぜ「モチベーション」にこだわっているのかを話しておきましょう。大枠には2つの理由があります。ひとつは自分の成長のためですね。もうひとつは現在ぼくたちが生きている世界がある変化の途上にあるから。
ひとつ目の理由はいいでしょう。どのようにして自分を律してどこに辿りゆこうとするのかというのは、6年間という学習時間を与えられた自分の必須科目だと思っています。それにそれ以降にも確実に必要になってくる能力です。いまのうちにみにつけておかないとならない技術の一つです。
問題はふたつ目。げんざいの世界というのは多かれ少なかれ相対化の流れに向かっているのだとぼくは考えています。これはデジタルデバイスがより発達したのがおおきな理由にあげられることでしょう。かつて大澤真幸さんが言っていた「第三者の審級の失墜」あるいは東浩紀さんの「大きな物語の消失」したせかい。「シュミラークル」になってしまったせかいです。代表される作品としては「攻殻機動隊」のオリジナルなき模倣者「笑い男事件」。うそういうせかいではオリジナルの価値が相対化されてしまってどんな物事も比較の対象になってしまうせかい。そういう世界で「成長する」というのはいかなる方法で行えばいいのかというのが大きなテーマたる所以です。
このあたりに関しては「コクリコ坂の伝えたかったことと現代の若者に伝わらないジレンマ」について以前書いた記事があるので参考になるでしょう。絶対的な価値判断の基準がないということは、じぶんの拠って立つしるべがないということです。「ドラゴン桜」というのはそこを明確にすることを受験生に求る。現代からすればステレオタイプで古典的な意見なのですが、早く確実に目的を達成するためにはいまだ優秀な方法だと思っています。あのものがたりは受験テクニックなどよりそういう「意識」についてキチンと書かれているからしっかりしてます。多少誇張されているにせよ「きちんとした方針で効率よくやれば競争に勝てる」「人に先んじることができる」ということが示された作品だとおもいます。
さてここでやっと『戦略』についての話題がでてきました。現在「選択とは何か」ということを題材に放送している「白熱授業」では
「選択とは直観と理性の融合でありその選択というのは『戦略』より生まれる」
ということをテーマに語っています。ぼく個人の理解でいうならば「意識的な理性の結論を積み重ねた結果が直観であり、選択とはそういう規範のうえで選ばれている」ということになります。もうちょっと詳しく話をしてみるとある出来事Aにたいして「こうする」と決めBにたいして「こうする」と決めて行動していくと、ひとつの「結果」を得ることができます。「なにもしない」というのですら選択の結果であるので人間は「選択しないことを選択できない」存在である。
こういう「結果」の積み重ねに対してぼくたちの多くは意識するにせよ無意識にせよ「どうしてこういう結果を手に入れたのだろうか」と思考します。そうした無数の具体例を手に入れ分析の結果ぼくたちは「直観」、すなわち思考のバイパス(ショートカット)を手に入れることになります。これが「速度」を生みひとに先んじる結果を生み出すことになる。まあこのあたりの話も先ほどの記事の「昭和落語心中にみる動機の仮託と成長」について書いたところで話していると思います。
あるいはこういうはなしについてもっと理論的に語っているのが現在マガジンで連載中の「BABY STEP」です。この漫画もつい先日最新20巻が発売したばかり。この主人公丸尾くんは勉強はできるけれど運動はそこそこ。テニスの才能はあまりないタイプの人間なんですよね。そういう人間が才能のある人間とやりあっていくためにはどうしたらいいのか。それがこの漫画の大きなテーマとなっています。彼が練習でノートをとって、何が成功してなにが失敗したのかを勉強するのも「理性の積み重ね」を期待しての出来事です。「白熱授業」で15年間チェスの王者に君臨した「ガルリ・カスパロフ」が「じぶんは才能が特別あるとか頭がいいとかそういう訳ではない。あるとするならば日々の積み重ねである。そういう選択の積み重ねがチェスのつよさにつながるのだ」いうことを語っていると言っていました。丸尾君の成長の源もまさにそういうところに在るのでしょう。そういう選択肢の結果が骨子を生み『戦略』につながっていく。
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日常をどのように過ごすかが自分の選択に影響するというのは昔から意識していましたが、それをもっと推し進めてくれる物事が増えているのはとても嬉しいことですね。
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