今月の『4月は君の嘘』とプラネテスの黒猫さんについて
先に言っておきますが今日の記事はとても短いです。
だって、ホントに「あ、プラネテスの黒猫さんや~」って思ったことを伝えるだけのための記事ですもの。
この時点でぼくの目的は達成されてしまいました。
・・・とはいえこれで、はいおしまい、といくわけにはいかないのでもうちょっとだけ話をしてみましょう。
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『4月は君の嘘』とは現在月刊マガジンで連載されている音楽漫画で、かつて天才少年と呼ばれたピアニストの少年とヴァイオリニストの少女の出会いを描いた作品です。
この天才少年は音楽に対して苦しみを抱いています。かれはピアノを愛しているのだけれどピアノにのめり込もうと思えば思うほど、そのピアノ自体から苦しみを得てしまいます。もしこれを読んでいるあなたが羅川真里茂さん著の『しゃにむにGO!』を読んだことを在る方ならダブル主人公の片方である滝田留宇衣を思い出してもらえるとわかりやすい。
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彼はゲームが白熱すればするほどその集中を失ってしまう苦しみを抱いていました。『しゃにむにGO!』というテニス漫画のテーマのひとつはこの留宇衣少年がいかにして苦しみを乗り越えるのか、というところに焦点が与えられている。そして『4月は君の嘘』もそのテーマが音楽という世界に適用されていると思ってもらって構わない。現在連載されているはなしでは集中すれば集中するほど「音楽そのものが聞こえなくなってしまう」主人公が 彼自身の抱えている壁を抱えながら数年ぶりにコンサートに参加するところだ。
ここで今回出てくるのが冒頭の黒猫!
かれは主人公の目の前に唐突に、ひょっこりと現れて問いかける「さあおまえの苦しみは乗り越えられたのかい?」
これを見ていてぼくが感じたのはもしかしたらこの作者さんはプラネテスのオマージュをしているのかもしれない、ということ。
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さてここでちょっとだけプラネテスの話しをしましょう。(知らない人もいるかも知れないしね)
『プラネテス』というのは現在アフタヌーンで『VINLAND SAGA』を連載されている幸村誠さんが描いた宇宙漫画である。時は今よりちょっと先の未来。いつか自分の宇宙船を手に宇宙を飛ぶことを夢見る星野八郎太、通称ハチマキは宇宙のゴミであるデブリを拾うデブリ屋として宇宙で生活していた。かれは自身の夢を叶えるために物語のラストにおいて火星を目指すことになる。その物語のなかでかれは宇宙の意志あるいは内面の宇宙の権化たる黒猫に出会う。ここでぼくはプラネテス、プラネテスと連呼しているがこれは漫画版の『プラネテス』であることに注意しておこう。じつは『プラネテス』という作品はNHKからもアニメ化されている。もしかしたら漫画版を見たことがなくてコチラだけをみている人もいるかも知れない。そういう人たちのためにいっておくと、アニメ版は原作とスタートを同じくしておきながら驚くくらいに異なる話を扱っている。もしアニメしか見たことない人がいるなら一度は原作を見て見ることをおすすめする。そして逆にコミックしか見たことない人がいるならそちらにはアニメを見て見ることをおすすめする。どちらも異なるものであるがその終着点は同じである。だがその道程の違いがあまりに異なるので両方を眺めることの出来た僕らは、その差から様々なものを夢想することができる。それはたとえば愛と呼ばれるものや宇宙と呼べるもの、あるいは自分の志向する方向かもしれない。それは読んだ人たちが自分で感じ取ってほしい。
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とにかくここで言いたいのは『プラネテス』はそれを見たひとに『何か』を残している作品であるということだ。ぼく自身もそれは例外ではなくハチマキの「憎しみも苦しみもすべて俺のものだ!もったいなくて誰かにやれるかよっ!」ってセリフは今でも思い出す。
だから『4月は君の嘘』、前作では『さよならフットボール』を描いた新川直司さんがプラネテスになんらかの影響を受けていてもおかしくないとは思うんですね(このかたがプラネテスを知っているかどうかをぼくは知らないんですけれどねw)
・・・とまあそんな感じで『4月は君の嘘』最新話を見てたらプラネテスの黒猫っぽいのが出たので、なんとかそれを伝えようかなあと思って記事にしてみたのが今日の内容でした。
追記
適当なことをいうなら『4月は君の嘘』でプラネテスをオマージュする意味とかも語れるのですが、どうも自分自身がその内容を今ひとつ信じ切れないんですよね。だから書きませんでした。ただ音楽ってのは深いもので、音楽そのものが世界ひとつに匹敵する存在だとは思うんですよ。ん~、というか音楽ってのはある種の工事言語というか・・・まあ、その話はまたどっかでできたらいいかなと思います。
んではっ!
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(書き終えてみて・・・あれ!?短い・・・?)
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黒猫以外の部分で私も同じ事を感じました。
プラネテスではハチマキが空間喪失症になり、自分の幻覚に言われるセリフと良く似た場面が四月は君の嘘でもありましたね。
この病は自分が欲した。あの病さえなければ・・という権利をお前は手にいれた。の様なセリフです。
投稿: | 2014年11月22日 (土) 17時09分