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2011年8月18日 (木)

四方世界の王

これは個人的に傑作ではないかと思う。それは未分化な状態の世界をわかりやすく描いている点にある。そしてそれが分化していく分岐点を描いているところもとても好きだ。
この世界では生と死の領域が曖昧だと明言されている。それを胞体といった超常の力を用いてわかりやすく現している。この世界ではせかいは未分化だ。だからこそあるひとつのせかいの王になることで四方世界(すべての世界)の王になることが出来る。そういうさいごの時代を描いている。
この物語は何人か主人公格の人間がいる(まあ、主人公はひとりだが)。以下偏見を交えて紹介する。
まず主人公の少年。かれは境界の存在である。こどもで、ちからも無い。持ちうるのは許容の広さ。これは見方によってはカオスの程度が深いともみえる(穿ち過ぎかもしれないが)。なにものにでもなれるし、なにものにもなれないかもしれない曖昧な存在。
つぎは傭兵王。ありとあらゆる存在を、それが超常のものであっても、もちいて四方世界(全世界)の王を目指すもの。カオスからコスモスを取り込んでいくことを想像させる。
そのつぎは暴虐の王。世界のほとんどを手にしているが、てに入れ切れないもの。手に入れられないものをすべて消滅させることで自らがせかいを手にしようとしている。切り取られたものには曖昧な領域が存在する。ことばで切り取られたならば、ことばで(未だ)表せない部分である。そこは消滅させざる負えない。必然を思わせる。
最後に人間の王。少女にしか見えない、超常の力などを要せず、「人間の力」で前へすすむまさに「人の子」の化身たる存在。せかいを切り開いて世界にしたのは、こういう存在たちだったのだろう。

(補記1)
生と死が曖昧というのはじつに面白い。この物語では、だからこそ生と死の両方を統べられる最後の王になれる可能性が描かれている。これは人間の王と神話の王の両方になれると解釈することも出来る(思いつきで話してます)。
まあ、生と死が曖昧なくらいなのだから、相当未分化な世界なのだろうと想像できる点が素晴らしいと思います。
死を思わなくてはならない楢山節考と対比しても面白そうです。

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