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2011年2月15日 (火)

丁寧に生きる―少女ファイトー そしてまどか☆マギカのQBに見る天才について

3分かからないくらいの記事です

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日本橋ヨヲコによる漫画『少女ファイト』がとても面白かったです。最近周りから「これ面白いから読んでみなよっ」といわれ手を出してみた作品。

基本的には高校女子バレーの話なんですけどね、一つ一つのシーンが魅せてくれるためかなり読み応えのある作品となっています。

丁寧に生きるということ

この物語で自分がもっとも心引かれたのは、主人公練が亡くなった姉の墓の前で泣き崩れているときに姉のかつてのチームメイトの笛子(後に練の進学する高校のバレー部の監督とわかる)が練に言った

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生き方が雑だな
生きている意味が全て噛み合うその瞬間を味わいたいのなら
丁寧に生きろ

という台詞です。

正直この言葉は胸に来ましたね~

ちょいと個人的な事情になるのですがわたしは自分の生き方が雑であることを、多少なりとも、自覚しています。

だからこそ胸に響きましたね。

丁寧に生きる

これは「ネギま」や「なのは」における

友達になりたいんだ

という台詞に匹敵するインパクトがありました、個人的に。

 

苦悩

さいきん「3月のライオン」や「capeta」がとても面白い。

(わたしはこれらの作品をまず、雑誌で追っている。だからこれから話す内容は単行本に未収録の内容だ。ネタばれになる部分があるので、今後に関する展開についてのネタばれがちょっとでもダメな方は続きを見ない方がいいかもしれない。)

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どこに注目したか。

まず3月のライオンで言うなら、最新話の桐山君のセリフである

 

頑張ってもから回る。普通の人が当たり前に出来ることが僕にはできない

 

これを見た時に「ああ、やっぱり桐山君は天才なんだろうなぁ」と思いました。

「まどか☆マギカ」6話におけるQBの態度が話題になっています。知らない人は「まどかマギカ QB 大暴落」とかでググルと出てくると思います。(ニコニコさんにあったので貼りました)

詳細は省きますが「対話ができると言って分かりあえるとは限らない」といえば、知っている人には通じるのではないでしょうか。

ただ、この現象は生きているうえで頻繁に見られます。

「常識」というキーワードで世の中を見てみると、いたるところにあります。「夜10時以降に相手のお宅に電話しない」「約束は守る」ある種の人には当たり前と思われることが別の人によっては当たり前でないことは多々あります。

「時間を守る」というのもそうです。「5分前行動」「ぴったり」「30分は遅れる」人によっても国によっても「常識」というのは変わっていきます。

そういう視点で見ていくとQBとは「人間ではない」ことに適合する生物ではあります。このあたりはLDさんのブログを見てもらえるとわかりやすいのではないかと思う

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で、「天才」というのはそういうなかでも分かりやすいくらいに「対話はできるけど理解ができない」キャラの典型です。

曽田正人さんの「シャカリキ」や「め組の大吾」でもそういうキャラは出てきます。「スバル」なんかはそこから更に一歩進んだ作品になっているのかもしれません。

桐山君の「当たり前の人が当たり前にできることが、ぼくにはできない」という『欠点』は、同時にかれの天才性の証明でもあるのです。(※1)

 

対して、「capeta」を見てましょうか。

これも最新の話から。

 

月刊マガジンの連載では主人公カペタは「高校を辞めようかな」と悩んでいます。それは、ライバルのナオミがプロのドライバーとして結果を出しているから。「一日中クルマのことを考えていられる」プロドライバーと「高校に通っている自分」を比較して「時間を無駄にしている」という感覚を抱いたからです。

それにたいしてカペタの父親はナオミの母親に頼んでカペタに「高校に通うことのメリット」を伝えてもらう。モータースポーツ関連者のナオミの母親からカペタは、現在のモータースポーツが如何に社会と密接に結びついているかを教えられる。そして、その中で生きていくのに重要なのは「当たり前」の感覚なのだと伝えられる。

 

これを聞いて「たしかになぁ」と感心しました。

「ハチワンダイバー」の世界ならともかく、「モータースポーツ」や「将棋」といったスポーツは社会の中でしか生きられません。(「音楽」や「絵画」といった、人間の精神活動に深く結びついた芸術は別な部分があるのではないかと思うのですが。)

そういう点でQBのような、「別世界から来た」種類の「天才という怪物」は生きづらい世の中なのかもしれません。

 

……さて、そろそろ「少女ファイト」の物語に戻りましょうか。(寄り道が長すぎる…)

少女ファイトも上記のような流れで見ていくことのできる作品のひとつだと思います。

ただ、この作品の珍しい点は「社会に拮抗する天才」をえがくのでもなく「社会に組み込まれた天才」を描くのでもなく、「社会の中でしなやかに飛び回る天才」が出てくること(そう見える部分があるということ)。

これに関しては最新7巻のラストエピソードが分かりやすいかもしれません。

 

「隆子さんありがとうございます。私…今日練さんの全力を見て嬉しかった反面圧倒されて…

自分が黒曜谷(学校の名前)の力になれるには具体的に何をすればいいのかまで悩んでしまって…」

「フッ、あなたがなれるわけないしならなくてもいいわよ」

(3人目の静止の声が入る)

「どうして?本当のことじゃないの。どんなに努力してもいまから練と肩を並べるのは無理よ。あなたが家族と幸せに温かいご飯やお茶を飲んでいるとき、私たちはずっとバレーしか食べるものがなかったのよ。一人で泥水のんで生きてきたのよ。それで強くならないわけがないでしょう?

そこで3人目の静止者が疑問の声をあげるんですよね。かれは今まで「隆子」と呼ばれる相手に圧倒されてきました。異なる意見を持っているときでも、恐る恐る「違うんじゃねぇかなぁ…」みたいな感じで自分の意見を提示する関係だった。でも、ここでははっきりと「当たり前」に(俺は知っている)と否定するんですね。

・・・そうか?

おまえらより強かった例外のやつが一人いるぞ 真里(死んだ主人公(練)の姉)だ

あいつはバレーばっかりやってるわけじゃなかったけど、強かったぞ。

だってよくサボってオレとゲームしてたもん」

 

この流れの後にかれの言うセリフ「いやー、お前らの苦労を小田切が軽く飛び越えるとこみてーなー」というセリフには激しく同意です。

丁寧に生きる。得た経験を身につけ、着実に前に進む。関係ないと思われることですら、血となり肉となる。生きていることに無駄なんてものはない(※2)

まぁ、最後のは言い過ぎかとは思いますが、こういうのが「歳を経るにつれて自由になっていく」ということにつながるのだろうなぁ、と思います。

さて、少女ファイトについて語れることはあると思いますが(わたしも眠くなってきたので(笑))、今回はこの辺で終了したいかと思います。

言いたいことは「これは面白い」ですね。(無理やりまとめる)

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※1 ここに関して『自分が欠陥だとわかるくらいでは天才としてまだまだ』という理屈も、なくはない。先ほどあげた曽田正人作品のなかにも、近い記述はある。ただ、後述する「カペタ」における「社会性を持った競技」における天才というくくりで見るならば、それが天才の天才性を減じるものかどうかはわからない部分もあると思う。「理解できる」から天才と認められるともいえるし、「理解できない」レベルにあるからこその天才ともいえる。一番わかりやすいのは「理解できる部分でも物凄く、追いつけない。でも、理解できる部分を仮に極めたとしても、追いつくことはできない。何処まで行っても「わからない」部分が残り、「理解しきることのできない」部分をもつ」天才である。そういう人は歴史に埋もれることもなく、ずっと残っていくのだろう。

※2 ちなみにこれを書いてて「バキ」を思い出した(笑)バキが以前言われたセリフ「たまんねぇな、あいつは道端を歩いているだけで強くなる理由を見つけて強くなる」ってなセリフ

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<おまけ>

これよかった

(↑これを「よかった」というのは正しくないが…)

(↑これみたいのです)

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