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2010年10月27日 (水)

『登場人物と読み手の時間 同期とズレに相対時間と絶対時間』 Web漫画「みくよん」を読んで

読み切るのに4分くらいかかると思います

いやぁ、いいもの見たなぁ

偶然『みくよん』ってWeb4コマ漫画を見たんですが、これがすげぇ面白かったです。

スクロールして下に行くだけなので、読み切るのは数分~十数分ってところでしょう

この漫画の主人公は『みくよん』。要は初音ミクです。

この子は作中でもヴォーカロイドなんですが、現実と違うのは『実在している』という設定だという事。

だからみくよんは日々の日常もりますし、冒険もします。

店で夕御飯の材料を買ったり、旅先で人と知り合ったり。

作中においてみくよんがしゃべることはほとんどありません。だからといって周りのキャラもそんなにはしゃべらない。

部分部分ではしゃべるんですが、ほとんどの場合はシチュエーションで物語の流れや関係を説明しています。

この『しゃべらない』ってことで得られる効果ってのはあなどれないものがあります。

作中でどんな会話をしたのかは基本想像で補わなければなりません。でも、その代わり作品世界の時間の流れ方を読者とずらすことができます。

会話の多い漫画は多かれ少なかれ『作品世界と読者の時間の流れを一致』させようという傾向があるのではないかと思います。

しかし会話がほとんどないこの漫画では作品世界の時間と読者の時間が上手く一致しきれません。会話とは作品世界の登場人物の「思考の現れ」と考えることができます。これが読者と同期することで読者は作品世界の登場人物の『時間』を体幹します。

ハンターハンターのロジカルな思考シーンを思い返してもらえればいいと思うんですが、この思考のセリフを読んでいる読者は登場人物の時間に同調しています

時が伸びるというように、時間の流れというものは決して同じスピードでは流れません。退屈な時間は長く、楽しい時間は短く、極限の集中における時間の流れはやはり長い。

しかし同時に時間は等しく流れます。それは「客観」的手法によって時間を観測するからです。

誰にとっても1分は1分であり、1時間は1時間です。これは「絶対時間」の概念となります。古典的物理はこれを軸にしていますね、たしか。

これは極端にいいかえると「時計の時間を基準とした」といってもいいと思います。

本当はわたしの時間、あなたの時間、時計の時間があるんです。でもそれじゃあ時間を計れない。だから「時計の時間を基準」としてしまった。

そうするとわたしの時間は時計を通して変換され、あなたの時間も時計を通して変換される。

比較不可能な者同士が比較可能なもの同士になることができました。これを相対時間から絶対時間への変換とでも呼んでみましょう。

そこでこれを先ほどの話に当てはめてみましょう。

会話が主体となっていいる作品は読者を登場人物に同期させる、つまり「相対時間」への同化を求めている。

たいして会話がほとんどないこの作品において作中の登場人物に同期する材料はかなり少ない。しゃべらないということは何を考えているか(想像はできても)確定ができないという事だから。

一致させようとしてもブレが出てしまう。

そのとき読者は「自分の時間にとどまったまま」といえる。

これを先ほどの話に当てはめると、読者の時間が絶対時間となります。作中ではさまざまな人間が自分の人生(時間)を生きています。つまり相対時間。しかしそれを見ているわたしたちはそこに同調することができない。だからその作中の時間の『外』から、絶対時間からかれらの人生(時間)を眺める

そうやって見ている我々と作品内を生きている彼らにズレが生まれます。

その結果、わたしたちは「自分たちの目の前を通り過ぎていく人生(時間)」を眺めるような格好になってしまう。

ある意味では視覚的に時間のずれを見せられていると表現してもいいかもしれない。

このようなことを思ったときに思い出されるのは、映画です。スタンドバイミーとかなんでもいいんですが、『BGMを流しながらのシチュエーションだけ表す時間のショートカット』

ロッキーの練習シーンなんてまさにそれかもしれませんね。

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このようにして「時間のずれ」を表現することでさまざまな効果をうめるんじゃないかと思います。

『みくよん』においては「ノスタルジック」でしょうか。置いていかれる読者と置いていく登場人物の関係(※)という「去っていく」ことに対する無常感。

そんなこんなをみくよんを読んで感じた。個人的にはけっこうおもしろかったからおすすめです。

※ ネタばれになるから此処で言うが、みくよんのストーリーを考えると『置いていくものと置いていくもの』『すれ違い(一期一会に近い意味で)』の強調というものはストーリーにも及んでいるかもしれない。読者の感じている感情と最後のシーンを同調させるとか、そんな意味で。

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あ、漫画も出てるんだ。買お

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