ヤバい。やっぱりツボだった!! -奈良一平『ネコあね。』
…え~と、公開し忘れてました(汗)
しかもいま見なおすとこの文章読みにくすぎる…(読み返しても、すぐには自分でも意味がわからなかった)
直すのは大変すぎるのでこのまま挙げます。
おそらく「本来対話ができない相手が対話ができるようになった時、両者の境にある溝をどう扱えばいいのか」を話したかったんだと思う。
たとえば、4コマ漫画だと「伝わらない」ことが笑いにつながる。でもそれは元々「伝わらない」んだからそれを笑いにしても違和感はない。逆に両者の言いたいことを分かる読者が「おかしい」んですね。だからギャグになる。(見ていての不快感はない)
でも、それが「言葉の通じる相手」ならどうか。4コマならギャグですませられた部分を「ギャグで済ませられない」ようにする。そうしたらこんなシリアスで切なくて、あたたかな話ができたよって言いたかったんだと思う(たぶん)
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いや~。おねえちゃんかわいい。
ツイッターでもつぶやいてたんですが「じぶんを主人の姉や兄と認識している動物」のなんとかわいいことかっ!
これは主人の「側近」としての立ち位置としても可で。
ようは「人間社会では主人に守られていると認識されている動物だけど、かれらのなかでは主人こそが守るべき対象」というところがいいのかと。
かれらはかれらなりの理屈でもって主人をまもるんだけど、人間社会の常識からするとそうは認識されない(ペットが遊んでいるようにみえたりする)。だけれどかれらの中ではあいてを「まもっている」んですよ。
このあたりを描いている別の作品にはまんがタイムで連載していた『ラブじゃらし!』があります。
趣味は盆栽、日課が時代劇の日本のこころを宿したハスキー犬のはなしですね。かれが好きなのは隣の女子高生。彼女をまもろうとしてちょこちょこ動きまわる。2匹(?)の子猫になつかれていたり、子分がいたりでなかなかにぎやかな毎日。
かれの場合は案外女の子を守っているんだけど、女の子からしてみれば遊んでるように見えたりする。
この「なんとなく報われない愛情」に心惹かれているのかもしれません。
4コマ作品だとこの人間と動物の交流は常にすれ違う。
読者はコマのつぶやきなどから両者の相違を見いだせるけど、作品内部ではそれができない。
その「すれちがう」ところを楽しんで4コマ漫画は作られたんだと思う。でも『ネコあね。』はそこから先に行って「対話が可能だとどうなるのか」を描いている。
結局背景が違うのだから(相互理解をしあったならともかく)最初は上手くいかない。人間化しようとネコはネコなので人間のルールが飲み込めない。
ここでは4コマの時より強烈な「相互不理解」が描かれる。4コマでは「すれちがい」を笑いに転化することで相互不理解と言うのは物語のギャグを構成する要素であるとして、相互不理解の重さに向き合う事はない。
『ネコあね。』ではそこをもう少し進め、「対話が可能」という条件を付けた。
そうすることで「対話が可能なのにつながらない」という「重さ」が生じる。これは4コマの方では衝突を避けたテーマであるが、この作品ではもう少しつっこむ。
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