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2010年9月12日 (日)

補足 アリエッティはなぜすばらしいのか?5

「小さな、だけど大きな奇跡の物語」―借り暮らしのアリエッティをみて―
補足 アリエッティはなぜすばらしいのか?1
補足 アリエッティはなぜすばらしいのか?2
補足 アリエッティはなぜすばらしいのか?3
補足 アリエッティはなぜすばらしいのか?4
今回『ネギま』が凄いっ!―友達になりたいんだ―←最終的にこれも絡む

最後です。長かった。


さて、最後の話だ。長かった。正直、ここまで長くなくていいんじゃないかというくらい長かった。
 前回のはなしで「わたしたちは自分の都合を相手に押しつけて生きている」ということを説明した。
 ここまで理解していれば簡単だ。
 アリエッティのはなしをしよう。

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 じつはアリエッティの世界も「自分の都合を相手に押してけているせかい」である。
 これは見ているとわかるのだが、アリエッティはアリエッティの都合を翔に押しつけ、翔は翔の、叔母さんは叔母さんの、お手伝いさんはお手伝いさんの都合を互いが互いに押し付けあっている。
 物語の大半はこの世界で構成されている(具体的にはアリエッティのお母さんが助けられた後くらいまで)
 ただ、ここで美しい奇跡が起こる。それは以前の記事でも書いたが、小さなそれでいて大きな奇跡だ。「小さな、だけど大きな奇跡の物語」―借り暮らしのアリエッティをみて―
 猫のニーア。
 彼女はそんな「互いが互いにエゴを押し付けあっている世界」から離れた存在である。
 物語がすべて終わった後、アリエッティは翔に別れを告げずに去っていく。
 他者が他者に自分の都合を押し付けあっているだけの残酷な世界なら、これで終わり、となっていたに違いない。
 しかし、それでは終わらなかった。
 ニーアはアリエッティの瞳を写し、去っていく。ここでニーアの感情を読み取ることはできない。これは当然だ。ニーアはその瞬間、ニーアという個が捨て去られ、無私の存在となっていたのだから。これはその前までのニーアと比較してみると、違いが感じられるのではないかと思う。
 ニーアはつづいて、翔を連れ、アリエッティと翔を引き合わせる。
 わたしとしては、物語のクライマックスはじつは此処であるのだと感じている。この瞬間、アリエッティと翔は、はじめて互いが互いに「借し」がない状態で「出会えた」のだ。
 残酷な世界でニーアが作りだした「奇跡」
 だからこそ、わたしはアリエッティをすばらしいと思うのだし、みんなに見てもらいたいと感じている。
 
 尺の都合もあるので、もう少し余談をしよう。
 ここで、ニーアの作りだした奇跡の物語とは、今までの残酷な世界の「先」を表現している。わたしはいままであげてきた作品を通して「人は自分の都合を押し付けて生きている」ことを説明してきた。
 これは、最近の作品の流行なのではないだろうか。ワンピースでも描かれているのではないかと思うのだが、その「残酷な世界を如何にしてして乗り越えていくか」というのがある。「まおゆう」も同様に「先」を描いている話である。まおゆうの感動の一つとして、「エゴを押し付けあって動けなくなった世界の先」がある。
 じつはさきほど出てきた「ネギま」でもその先を描こうという話が出ている。以前のエントリを見てもらえば分かるのだが、わたしはそこで「何故だかわからないが、めちゃくちゃ感動した」と述べている。

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今回『ネギま』が凄いっ!―友達になりたいんだ―

 第Ⅰ部では「自分たちは悪をなして生きている」ということを提示した。そして、第Ⅱ部では「そのエゴを押し付けあった世界から脱却しよう」ということを描いている。
 もう少し説明すると、ネギまの敵であるフェイトは「世界を救おうとしている」。手段はどうであれ、かれは「正義という名の一方的なエゴ」を為そうとしている。
 これは、ネギの父であるナギの行ったことと質的には同様である。
 ピースメイカーと呼ばれる世界そのもののような存在をかれは「ねじ伏せる」
 一方的に「おれの言う事を聞け」としたのだ。(※1)
 これはフェイトのやろうとしている「崩壊していく世界の住人を理想の世界に放り込んでやろう」という発想と同じなのだ。
 たいして、記事にした回のネギは、「フェイトと友達になりたいんだ」という、「ぼくは一方的に都合を押し付けあっている世界から先に行きたいんだ」という決意が見て取れる。
 これを感じとって強烈な感動を覚えたのだろう、ということがわかった。(まだまだ読み取れる先があるかもしれないが、あのセリフには)

※1 今週のマガジン300回記念のネギまで描かれているナギの会話はそれを裏付ける話題で、「おお」と思っていた。かれは自分のやっていることが「一方的」であると知ってはいたが、それ以外の手段はないのでその先を「別の誰かに託した」。これはまおゆうの世界と同様であり、受け取ったのが息子のネギであるという事に感動を覚える。

「でもそれで立ち行かなくなったら(エゴを押し付けてもどうにかならなくなったら)どうするんだ」
ナギ「おれは壊すしか能がないからな。そんときは、別の誰かがどうにかしてくれるだろう」

(記憶で書いているので、こんな会話をしていた、とだけ)

じつは、このナギの態度はグレンラガンのシモンを思い起こさせる。現状をぶち破るのはするけど、その先はだれかが引き継いでくれるだろう、と。

補足 ネギまでナギがピースメーカーを倒すときのコマが「グレンラガンでラスボスを倒すときのオマージュ」という趣旨をいずみのさんが語っていたことを補足する。(わたしはそういうところに気付けない人間なんです)だから、ネギまとグレンラガンは語るときに同列に語りうる、ということを述べておく。

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