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2010年5月25日 (火)

ぼくとわたしとあなたの断絶。西島大介をつなぐキーワード

2010年5月23日、日曜日。まぁ、ぶっちゃけ昨日なわけだが。てれびんは東京にいた。

べつになにか目的があったわけではない。あえて言うならば、相田裕さんの同人誌『ダッシュ・ダッシュ』や『チェンジ・オブ・ペース』が欲しかったわけだ。とはいえ、そのようなものは通販で手に入れてもかまわない。むしろ好き好んで、まだ置いてあるかもわからない同人誌を捜しに東京まで出ていくことはない(通販のほうが確実に手に入るしね)。だから、昨日は、ホントに目的なく「東京いっただけ」なのだ。

もしtwitterでてれびんのつぶやきを聴いたものがいたならば(※1)、これが正しいであろうことは理解されることと思う。

だからその後の行動も、まさに思いつきでとっている。簡単に昨日の行動を箇条書きしてみよう。

  • 家を出る。クルマ。(5時半)→大井町のそばにつく(7時前)
  • 秋葉原につく(9時)
  • 文学フリマに行く(12時半)
  • マイミク達に会う。そしてメシ。(15時前後)
  • 西島大介「きらめき☆まんが学校」公開講座聴講。(18時開始21時終了)
  • マイミクのお宅にお邪魔する(23時~2時)
  • 車を飛ばして帰る(2時~4時)

個人的な細かい話はちょこちょこあるのだが、今回の主眼はそこではない。太字で示してあるが、マンガ家西島大介氏と評論家さわやか氏が講談社で行っている「きらめき☆まんが学校」の公開講座に関して語っていこうと思う。

ちなみに「きらめき☆まんが学校」とは、「かならずマンガ家になれる!」「3日でマンガ家になれる」という謳い文句でやっているまんが学校のことである。

じつはてれびんは昨年の公開講座も聴きに行っている。(そして何故か打ち上げにも参加してた。気づいたらまぎれてしまってた(笑)もちろん会費は払ったけどね)

きらめき☆まんが学校は3学期制になっており、昨年聴きに行ったのは1学期。今回のは2学期の内容である。

前回はわざわざ「そのため」に行ったのだが、今回は偶然。まず、土曜の深夜まで「文学フリマがある」ことすら知らなかった(※2)。そこで行われるイベントのことなど、知る由もなかった。

さて。やっと本題に入ろう。

今回のブログの内容は、この公開講座を聴いての感想のようなものである。いちいちどんな講義をしたとか、反応があったのかなどは書かないつもりだ。講義を聴いて面白かったので、そこからふと思いついたことを書くだけ。

ちなみに言っておくが、わたしは西島大介氏の本をほとんど読んだことはない(※3)。だからここでは「西島大介論」が繰り広げられるわけではないことを強調しておく。

西島氏がやっていることを見て。喋っているのを聴いて。てれびんが勝手に思ったことを書きつづるだけだ。本人がどのような意図を持っているのか。それは西島氏にしか分からない。「こうだろう!」とまわりが言っても、案外当人は、「ううん。そんなこと思ってもみなかった」というのはよくある話である。

今回のはなしはそんな感じで始めようかと思います。

 

 

わたしが「きらめき☆まんが学校」の公開講義を聴いていて、西島氏に感じたキーワードは「断絶」である。

断絶。この言葉を日常的に聴くことはそんなにないのではないかと思う。あったとしても、テレビのニュースなどで話される「国交断絶」なんかが関の山ではないだろうか。

公開講座中のはなしぶり、振る舞い。それらの多くが「断絶」というワードをわたしに思い起こさせた。

考えてみる。なにがわたしに「断絶」をイメージさせるのだろうか。

西島氏、そしてさわやか氏は講座中にいくつかの言葉を繰り返し用いている。

その一つが「発見」である。

彼らは何度となく生徒に繰り返す。「発見」というその言葉を。

「発見されてマンガ家となる」「ぼくたちは君たちを発見した」「発見されろ」(※4)

講座中に西島氏はtwitterに関して発言をしている。「twitterでつぶやくほど漫画家としての活躍度が低いのではないか」。

これは別にtwitterをdisっての発言ではない。要は「(生徒たちのような)漫画家にとって、twitterは生産性のある場ではない」ということだ。もう少し詳細にすると、生徒たちのtwitterフォロー数フォロワー数はその生徒間のなかで完結している。この小さな輪の中で完結していては、漫画家としての活動(具体的には商業誌からのオファーが来るなど)に結び付かない。このことを指しての発言だ。(※5)

つまりこの形では「発見」されない。もしくは、されづらいということだ。

また2学期の新たなテーマ(?)のひとつに「戦略」がある。(※6)

これは「逆算」といってもいいだろう。

公開講座の中で出たものの中から例を出すと「60ページのマンガを描く」のではなく「何ページなら雑誌に載せられるかを考えてマンガを作る」。

同様のものとして「この絵はギャグではダメだけど、シリアスならいける」そして「その作品を載せるにはこの雑誌に、もしくはWEB誌に投稿すればいい」など(※7)がある

そこで、「発見」。「戦略」。これらの関係を考えてみる。

そして、その間をつなぐものとしてわたしは「断絶」を意識する。

講座中で西島氏は次のような話をする。「僕はもともとSFを描きたかった。でも僕を「発見」したのはべつの場所だった。想いってのはたいてい、一方通行だよ」(※8)。

わたしの記憶している限りで西島氏は2回はこのような話をした。

そして思う。

これが西島氏の「意識の根っこ」にあるのではないかと。

つまり、「僕と君とは断絶している」という感覚だ。

「僕の見ているものは君の見ているものではない」。そして「君の見ているものは僕の見ているものではない」。そういう感覚のことだ。(※9)

だからこそ彼は「そこにあるものをそっとマンガと読んであげればいいのではないか」とか「発見」というワードを用いる。

同様にその感覚を突き詰めていくと、マンガ学校の戦略的なものにもつながっていく。

「発見されろ(しろ)」。なるほど。言いえて妙なものである。「僕の書きたいもの(書いたもの)」を「受け入れてくれる読者を発見しろ(してもらえ)」。ということである。

これは雑誌媒体なども同様である。

読者と作者、読者同士、作者と編集などの断絶(※10)を意識したからこそ、「きらめき☆まんが学校」はこのような形になったのではないかと、てれびんはふと、思いましたってはなし。

※1いやぁ、ほとんどいないだろうとは思うけどね。たいしたことはつぶやかないし。

※2おかげでどんな本が出ているのかも知らなかった。いずみのさんが「アニメルカ」の紹介をしてくれたおかげで、それは買えたけど。・・・う~ん。5Mさんの本は買えなかった。ざんね~ん。めちゃくちゃ面白そうなのに。というか面白いのに~。通販するって言ってたからはやく出ないかな~。

※3読んだことあるのは2冊くらいかな。『世界の終わりの魔法使い』と『魔法なんて信じない。でも君は信じる』くらい。ほかにも揃えてはいるんだけどね~。なぜかまだ読んでないんだよね。

※4まんまこれを言ったかどうかは定かではない。べつに一言ずつを記述しているわけではないので

※5同様の消費関係が同人業界にあるのではないかという質問が出たことを付記しておく。ちなみに、わたしの過去記事にも似たようなこと書いたの思いだしたのでリンク貼っておく(読み直すとちょっと恥ずかしーから読まないでもOK)http://uzumoreta-nitijyou.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-909a.html

※6「格付けしあったことの目的」から逆算してみると、その言葉でも適当であろうと考えた。正確には「漫画家として消えない」とかの方が正しいキーワードだったなーと後で思いだす。

※7なんかイメージとしてバクマンとかを思い出すけどね。戦略的な方向として。

※8※4と同じ。たぶん大意としてはあっている(はず)。間違ってたら、内容を教えてください。直します。

※9この辺のはなしに興味ある人は『紫色のクオリア』読もうぜ

※9具体例としては『ネギま』とかが分かりやすい。同じものをみているのに、ある人にとっては「バトル」、ある人にとっては「世界との関わり」、「女の子」、「パンツ」、「ファンタジー」と多種多様な見方をされる。作者の意図と読者の読みは重なるものではないし、重ならなくてもいい。

※10そしてそれ以外の多くの事柄。たぶん、マンガ以外についてもこれと同じことである。断絶している。

 

最後に授業中に聴いた素晴らしい一言を書いておこう。講座を聴いたものならこの言葉は印象に残ったに違いない

「自分の思っている以上の軌道修正をすれば大成功すると思う」(あるマンガ家への仲間の評価より)

 

6月1日 発売 「西島大介のひらめき☆マンガ学校マンガを描くのではない。そこにある何かを、そっとマンガと呼んであげればいい。」

http://natalie.mu/comic/gallery/show/news_id/32143/image_id/40338

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