精霊ルビスをあなたはどう判断する?-おちゃめさん?それとも陰謀家?
この話は高校の頃友人に話したネタが元です。まぁ、こういう意図が隠れてるかどうかはわからないけど、こういう風にも考えられるよね~ってネタです。ちなみにこれはゲームのみを前提にした話です。小説の精霊ルビス伝説などは省いて考えています(読んでないから矛盾するかどうかも判別できないんですよ]。
精霊ルビスの正体?
このことに思い至ったのはスーファミでドラゴンクエスト6で精霊ルビスと会ったときです。ここで思ったんですよね「なんでルビスが水中にいるの??」って。
で、つじつまを合わせていたら「ドラゴンクエスト―裏の歴史」とでもいうものが出来上がってしまって(笑)
笑いながら友人に話をしたんですよ。
そこで話を詰めていったら「精霊ルビスって本当はどんな奴なんだろう?」「なんでⅣやⅤでは見ないんだろう?」みたいなことを考えてしまい、「裏の歴史」の「バージョンA]「バージョンB」が出来上がりました。
今回はその「バージョンA」を中心とした話(私は「バージョンB」を支持しています。これは後半に書いてあります。でもバージョンAを説明すればBの理解は容易なので、こういう形式にしました。ポイントだけ掴んで、Bの説明を読むのも一つの手です。)。
「バージョンA」は「精霊ルビスはドジっ子」説です。要はドラクエⅠⅡⅢの危機は彼女の「ドジ」に端を発した事件なんですよって話。
これがどういうことかというと、物語の時系列順に話をしてみましょう。
Ⅲ開始前ルビスは闇の勢力に襲われます。これは未然に防げたことなのかどうかわからないので、ルビスに如何な責任があるのか(それともないのか)はわかりません。ただ地上世界の竜の女王の卵が産まれる直前(そしてもしかしたらそのせいで女王の体力がなくなっている時)に地下世界が闇の軍勢に奪われてしまっているのは、警戒が足りないんじゃないの?とは思わされます。
また彼女を開放するための「ようせいのふえ」が町中に落ちていることも彼女の「ドジっ子」説に拍車をかけます。彼女はゾーマに封印されて塔に閉じ込められています。ゾーマからしてみればルビスは目の上のたんこぶです。できれば殺してしまいたい、それが無理でも封印し続けておきたい相手です。そんな相手を開放するためのアイテムを自勢力で保持せず、町中にほっておくでしょうか?
…
ないない∑(; ̄□ ̄A、そんなこと
…
…ということは、どういうことなのでしょうか?
…
そうです。彼女が自分で落したんです!
「ようせいのふえ」の入手場所を思い出してみてください。マイラの温泉から南に5歩のところです。
…温泉って…
真相はこうでしょう。
彼女は(たぶん)お忍びでマイラの温泉に浸かりに来ていた。その際「温泉っ!おんっせんっ!」とかいうウキウキ気分で道を歩いている際にふえを落としたんです。お忍びだから当然お供のものなんて誰もいない。結果、「ルビス様、ふえを落としましたよ」と注意してくれるものなんていない。結果、ふえは町中に。
もしかしたらお風呂の帰り(最中)に襲われたのかもしれません。無防備な瞬間に突然襲われて、あわれ「塔の中の人」になってしまいましたとさ。(*1)
しかし、このミスは結果的にⅢの主人公たちの助けになります。ラッキー!(まぁ、最初からさらわれるような行動をとらなければいいんですけどね(*2))
そして最終的にⅢの主人公たちはゾーマを倒します。物語終了です。ハッピーエンドです。
~スタッフロール~
…しかしルビスの役目は続いていた
いっぱい仕事があります。闇の勢力に曝された地域の復興、そのための情報収集、そして地上世界の管理と子守り。
いいですか。重要なことだからもう一度言います。
地上世界の管理と子守りです
なぜなら、竜の女王はしんでいます。愛すべき子供を残して。
たぶんその原因の一端は闇の勢力です。世界が暗黒に覆われてしまったせいです。
そうです。ルビスがミスったせいで闇の勢力が台頭してしまって、「今度は地上だ~」とか言って地上に進出されてしまった責任です(*3)。しかも竜の女王のいる場所は人間では到達できない秘境なのです。モンスターにさらされていないことを考えるとモンスターですらたどり着けない場所なのかもしれません。
つまりラーミアなどのような「神鳥」でなければたどり着けないことになります。となるとたどり着けるのは「神」もしくはそれに準ずる者たちだけでしょう。この時点で卵にたどり着くのは限られたものだけであることがわかります。
城の中にはホビットたちがいるので、子供を育てるだけならできます。でもね、考えてみてください。
地上世界はだれが統治するの?
ホビットたちは卵の「彼」を育てることはできます。しかし世界の統治はできないでしょう。もしできるくらいの力があるなら、竜の女王に代わって主人公たちを影に日向にと助けるのではないでしょうか?
そういうとき、Ⅲの世界で竜の女王と同等の力と地位を備えているのはだれか考えてみてください。
もちろんその答えは我らがルビス様しかありえません。
純粋な格の問題なんですよ、これは。
もし竜の女王が代理を用意していたらその人は女王のそばで世界の統治を学んでいるはずです。それは当然「卵」の中の彼でしょう。しかし、不慮の事故のせい(?)で女王は死んでしまいます。「彼」を育てることはもうできません(*4)。
となると地上世界には、代理に見合う格の相手がいないんですよ。「世界一つ」を治めるに足る器量の存在が。
すると同等の格を持つ相手は物語中で「ルビス様」しかいません。たとえどれほどドジっ子で無能でも後見人として最適な相手です。
ここで「後見人 精霊ルビス」が誕生します。
このときこの後見人は予想にたがわない無能っぷりを発揮します。
まず「ひかりのたま」を返却し忘れる!
これ結構大事なものです。卵の中の「彼」からしてみれば「お母さんの形見」ですからね。普通返します。
でも返さないっ!これがルビスクオリティです!
続いて「彼」の育て方を間違える!
これは「竜王事件」(DQⅠ)のことですね。「彼」は見事なまでの「不良=竜王」に成長してしまいます。結果的にⅠの主人公に懲らしめられてしまい、何世代にもわたる「罰」(DQⅡの時点で子孫が幽閉されている。なんか、昔の天皇家を思い出します)を受ける。おかげで地上世界を治める正当後継者の血統は地下に閉じ込められてしまいます。彼女の「後見人」としての役割は「無事竜王を良い為政者に育て上げ、円滑に地上世界の統治に戻す」です。
しかし彼女は「後見人」としてあるまじき結果をたたき出します!
このように徐々に徐々に彼女はミスを繰り返していきます。
このような積み重ねが彼女をどん底にたたき落とすとも知らずに。
そして時はDQⅡの時代。彼女は最大級のミスを犯します。
それはハーゴンを野放しにすること!
邪神復活なんて企んでいる組織があそこまで大きくなるのを放置するなんて…
うっかり見落としてたにせよ何にしろ、うかつすぎますよ。しかも今回彼女は封印されているわけでもなんでもありません。なのに、ほっておく!
Ⅲのときのように温泉にでも行ってたんでしょうか?それとも、地上世界に遊びにでも行っていたのでしょうか?
とにかく、ハーゴンの勢力が台頭する前につぶせばいいのにやらなかった。
見事なまでの後手後手です。さすがです。
…
そして舞台はDQ6。このとき彼女は海の中に閉じこもっています。なぜでしょう?
私は「罰」かな、と思います。
思い出してください。DQ2の竜王一族を。彼らと同様の罰を受けていると考えるんです。
世界を治める「マスタードラゴン」、これを漢字にすると「竜の主」でしょうか?意訳すると「竜王」とも読めなくはないんですよね。
つまり度重なるミスに憤慨した竜王一族は立ち上がった!そしてルビス様を更迭してあらたな体制を気付き上げた。と、いうような裏の流れを想像することが可能なのです。
ちなみにマスタードラゴンはルビス様とは違い武闘派です。Ⅴのときといい、積極的に事件解決に尽力してくれるナイスガイです。
…みたいなネタを考えていました。
ちなみに「バージョンB」は「ルビス陰謀説」。私としてはこちらを押します。
つまりⅢのスタートからルビス様の陰謀だったという説。
竜の女王が弱る時を狙って闇の勢力を開放し、自分は閉じこもる。ふえは見つかりやすい所に置いておいて、時の流れに身を任せる。ルビス様はそういう「賭け」が好きみたいで、Ⅵでも同様なことをしています。彼女はいつも自分の手を汚しません。常に「誰か」を利用していく。かっこいい悪役です。「流れに身を任せる」器量があるのでしょう。自分を「ベット」することのできる度量の広さ、しびれます!
またそのようにして地上世界の管理の「後見人」を手に入れた彼女は続いて「正当後継者竜王」の追い落としにかかります。何を吹き込んだかは知りませんが(ひかりのたまをだしにしたのかもしれませんね)地下世界、それもラダトーム周辺という限定された地域で暴れさせます。
その間に見つけておいた「ロトの子孫」を派遣(また自分では手を出しません)して、「竜王退治」。この不祥事を盾にして竜王を幽閉。見事に自分の手に地上と地下の両方を手にします。
地下世界はルビス様が作ったそうなので、もしかしたら彼女は元々地上がほしかったのかもしれません。しかしそこには世界を治める「竜」の一族がいた。だから代替物として地下世界を作ったんです。
しかし、それでもあきらめきれなかった!
そのためにいろいろ画策してついに彼女は地上を手に入れました。
しかし残念なことにその数百年後地下では邪神復活が謳われます。彼女はもともと地上がほしかったのでちかには目を向けていません。チャンスだったんです(*5)。
そこで後半にちょっとだけ出てきて、手助けをし、シドー復活を阻止しようとします。
そしてⅣⅤⅥの天空シリーズです。この中でルビス様はⅥにしか出てきません。
なんででしょう?
それはマスタードラゴンとの政権争いに敗北したからなんです。ルビス様、いやルビスはあらゆるところでⅠやⅡのような悪だくみをしたのでしょう。それは長い恐怖政治の一つだったのかもしれません。
そこで立ち上がったのがナイスガイのマスタードラゴン!
かれはルビスの脅威にさらされている世界の救済のために立ち上がります。地道に仲間を集め、ルビスの封印を考え、もし「精霊」や「竜」の住む上位世界があるならかれはそこでルビスの悪状を糾弾したのかもしれません。
そして結果ルビスは更迭、マスタードラゴン政権奪取。
彼はルビスとは違います。事件が起これば積極的に自分でも手を出します。事件解決のためなら乗り物にだろうがなんだろうがなるのです。
そのようにして彼は着実に勢力基盤を作り上げていったのです。
って説。
個人的にはこちらの方が通りがいいんですよね。
ⅠⅡⅢなんて、要は事件の解決編ととらえられるんですよ。Ⅰで犯罪を起こして、Ⅱでその結果を提示、Ⅲで事件の発端を説明。まともにドラゴンが出なくても「ドラゴン」クエスト、つまり「ドラゴン」というキーワードで世界の裏にある事件を把握していく「探求の旅」ともとらえることができます。
ドラクエⅠ~Ⅷはかなり昔にやったから、記憶があいまいで詰め切れてない部分もあるけどこういう風にも考えられるよね、って話です。
で、あなたならルビス様をどう判断しますか?
*1ふえを落としたのはもしかしたら帰りの途中という可能性もある。あるいはさらわれる際に暴れたせいで落したのかもしれない。とにかく重要なのは「ルビスを復活させるふえは敵勢力にない」「落ちていたのは温泉のすぐそば」であることだ。また突然世界が暗黒に覆われたことを考えると、「ルビスは身を守るに十分な戦力を持っていなかった」だろうということもポイント。
*2「いやっ!ルビス様はお忍びで温泉なんかには行ってないっ!ちゃんと世界を統治するための城に居たんだっ!」という意見もあり得るかもしれません。
ですが、それはそれで問題です。ちゃんと防衛してあるはずの城を突然奪われるって…オイオイ、どんだけ無能な防衛力なんだよ!?という突っ込みを免れえません。もし*3のような仮説が正しいとしたら尚更です。
*3そう考えると「闇は仄暗い地下からやってくる」みたいなものなのかもしれません。地下を治める者の役割には「闇の進行を食い止める」もあるという想像が可能です。…それなのに、ルビスは軽率な行動をしたのか…。ex 一人(もしくは十分ではない戦力)で温泉に行くとか、防衛の準備を怠っていたとか(*2)
*4統治の教育を考慮に入れると、竜の女王の死亡は「予想外」の出来事であることがうかがえる。
*5あるいは適当に「自分をアピール」することで自分のありがたさを人間に分からせるための自作自演とも考えられる
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