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2009年8月20日 (木)

『夜明け色の詠使いⅩ』 読了

51adphzikll__sl500_aa240_ 私はこの作品が本当に大好きです。テーマがいいとか、作者の技量がすごいとか、物語の展開が素晴らしいとか……そういう具体的な要素ではなく、ただこの物語の”雰囲気”が大好きです(もちろんストーリーがいいとかも当然あるんですけどね)。

こういう「童話」のような作品は本当に貴重だと思います。「ファンタジーらしいファンタジー」でした。文章だけで物語の「音」を表現してきた作者の技量には感服するほかありません。

この物語の1巻を読んだ時の気持ちはまだ覚えています。学生寮(予備校時代)で住んでいる時、一人何気なく手に取った本。頼りなさげな少年が失敗を繰り返し、少女と出会い、少しだけ成長する。それがこの物語で詠われるオラトリオと相まって不思議なまでに静謐で、幻想的でした。あの読後感の感動は言葉で言い表すのが難しいです。小学校の頃、竜やユニコーンのような幻想獣がでてくる外国のファンタジー小説を読み終えたときの満足感のような感情が一番近いのだと思います(映画『ネバーエンディングストーリー』でも似た感覚あった)。

物語に魅せられたというより、物語を取り巻く世界そのものに魅せられたようなものでしょうか。

この物語には悪人はいません。いるのは前へ進もうとするやさしい子どもたちと、かつて子どもだったあたたかな大人たちだけです。もちろん主義主張が違うから対立することはありました。悲しみがなかったわけではありません。それでもこの物語には「悪意」をもって世界を滅ぼそうという魔王や、子どもを傷つけようという大人、自暴自棄に自らを傷つける子どもというのはいませんでした。みんなホントにあたたかった。

それはこの物語を最後まで読めば分かります。『みんな』があたたかい世界です。出会えてよかった小説の一つです。

補足

  • そうはいっても展開は1部のラストと似た展開だったのが気になった。あれは意図的にやったのだろうか?物語全体を通してネイトとクルーエルの成長を対比できるようにしたのだろうか?(たとえば2人の唱和とかネイトのクルーエルを救う過程の変化とか)
  • ネイトとクルーエルの関係はほんとうにゆっくり進んできたね。あの2人はあのペースで進んできたのだから、それを全部見てきたものの一人としては感慨深いものがあるよ。
  • これは『子どもと大人』の物語で、『絆』の物語だった。「キレイごとの世界」かもしれないけど私にはとても尊い世界に見えた。たまにはこんな夢物語に浸るのもいいよ。みていて気持ちいい。
  • この作品みていると『テイルズ』シリーズを思い出す。あの黒い扉絵(場所の名前付き)が喚起させる。雰囲気に合っているからいいけどね。
  • 26話くらいでTVで見てみたい。
  • ……でも結局クルーエルやシャオとかの頭一つ抜けた名詠能力は正されなかったな。ということは物語中ではクルーエルが実は最強で終わったのだろうか?
  • とにかく読んでて楽しかった。

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