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2009年7月11日 (土)

ガジェット 無限舞台 BLACK&WHITE  読みました

Img031 私は結構面白かった。単純にこういう物語との親和性が高いからなのかもしれないけど、結構するっと中身が入ってきた。

キャラクターが妙にツボにはまりました。“日本一包容力のある小学生”リトが最高にいいです。なんか読んでいて一番キャラにブレがない。読んでいてすごく安心した。さすが日本一包容力があると銘打っているだけある。

次にペインがいい。なんか幼い感じで“タベテイイ?”と聞いてくるとこが特にオーケー。ウチの実家の犬におあずけをしている時の犬の振る舞いにそっくりだった。ペット(かなり物騒なペットだが……)的な部分が見てて楽しかった。

最後にディンタニアかな。特に活躍はしなかったけど、子どもっぽさがアンバランスさを生み出しててよい。敵方の大半が”おとな”なキャラだったから、より際立って見えた。

ただ、下の参考URLでも言っていたことだが、キャラの行動に脈絡がなかったり説明が足りないっていうのはあるかな。

それは読んでいて感じました。でも、私の場合そこに違和感を感じることはなかった。(だからするっと入ってきたという表現なんですけどね)

私なりにその点(詳しい説明がないのにいつのまにか世界観に違和感を感じさせない点)には違和感を感じていたので、ちょっと考えてみました。

これは作者の叙述トリックのせいかなと結論付けました(作者が意図したかどうかはわからないが)。

まず第一章。ここで主人公翔と詠み手たる私たちは同じスタート地点にあるんですよね。読者たるわれわれ同様の世界観を有し物語上の世界観のことはほとんどわからない。急に妙な設定が出てきて戸惑いが大半を占めている。その意味では翔は私達の分身ともいえます。

しかし第一章の最後でちょっとずつ読者と主人公の乖離が始まってきます。私たちには主人公に先駆けて“魔術師アグシータの独白”という形で世界に関する情報が与えられます。

そして第二章で主人公は敵と出会います。それをきっかけとして主人公は私たちが先ほど受けた説明(魔術師アグシータの独白)を聞きます。会話形式でもう少し突っ込んだ内容が説明されます。ただ、この説明で主人公は世界のルールを呑みこめてはいません。私たち読み手の分身だから当たり前なのかもしれません。まだ“世界”に違和感を抱いています。

そして二章の最後でも”魔術師アグシータの独白”がつづられます。

さらに第三章です。最初はまだ悩んでいる主人公ですが悩んでばかりいられません。偶然ラスボスに出会っちゃいます。そして最後にまた”魔術師アグシータの独白”が語られます。

で、四章。これはキャラの掘り下げがなされます。そして最後にまた”魔術師アグシータの独白”です。

そして第五章。物語のキモです。一巻のボスとの闘いです。そうしていつも通り”魔術師アグシータの独白”。

で六章で終わり。

気づいたら“この世界のルール”を主人公も我々も受け入れてます。

ここに叙述トリックがあるんでしょう。上を眺めているとわかりますが、主人公は三章の後半では我々読者とほぼ乖離しています。でも読み手は一章の感覚を引きずっています。そのため主人公が受け入れてしまった世界を私たちも違和感なく受け入れてしまう。

つまり、

<本当>は

  1. 一章        主人公=読者
  2. 二章~三章前半 主人公≒読者
  3. 三章後半~    主人公≠読者

なんですが、読み手の感覚では最初から最後まで『主人公=読者』の感覚が続きます。そのため、最後に主人公が世界のルールを受け入れている=読者が世界のルールを受け入れる、になるんですね。

実際、世界の情報を毎回与えられるのは私たち読者だけなんです。対照的に主人公は物語後半ではずっと闘っているだけです。新しく世界のルールを受け入れるとは、①きちんと情報が与えられる、②現実的感覚としてその世界のルールを認識する。

という2つの行為が必要です(とくに②)。

でもこの作品ではそれが私たち読者と物語の主人公に分担されます。情報を与えられるのが私たちで、世界のルールを体感するのが主人公です。主人公は不足した情報しか与えられてないのにいつの間にか新しい世界のルールを受け入れます。それは私たちがある程度十分な情報を持っているから違和感なく受け入れている(という裏設定がある)のです。そして私たちは(本当は違うのに)私達の分身たる主人公が受け入れてしまった世界を自然に受け入れてしまいます。

そんな読み手と主人公とが相互に影響を与えあうアクロバティクなことを行った小説ではないかと思います。

(多かれ少なかれ、こういうことは日本の作品に多い気がする。映画や時代劇。暴れん坊将軍や水戸黄門など。)

……なんかまだ思考をまとめきれてない部分があるので読みにくいかもしれません。ゴメンナサイ。とにかくそんなことを感じました。

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