2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
フォト

ウェブページ

無料ブログはココログ

« はじめまして | トップページ | 聞きました »

2009年6月 3日 (水)

あざのさんお疲れ様です!

51lrknuyo8l__sl160_ というわけで、最終巻『BLACK BLOOD BROTHERS 11 賢者転生』を読み終えました。

読んでからちょっと時間がたった作品なんですが、初めに取り上げるならこれかな、と決めてた作品なので。

まずはあざの耕平さんおつかれさまです!と言いたいですね。

よくあんなに膨大な情報量、人間関係(いや、吸血鬼関係か?)が入り乱れた作品をまとめきったな、と思います。ホントに一つの大きな歴史のうねりを眺めていたように感じられます。

この作品はいくつも大きなテーマを掲げていた作品なのではないかと思います。筆者があとがきで語っていた、「食べられる」というのもそうです。また、「吸血鬼と人間の物語」という形式をとったことで、必然的に「異文化(異種族)交流」や、それから生まれる「偏見・差別」も本書の重大なテーマになっているかと思います。

おもしろかったのは、この「偏見・差別」が人間・吸血鬼の陣営の至るところで行われていたことですね。人間→吸血鬼という流れで差別や偏見が生まれることもあれば、吸血鬼→人間という流れでも起こっています。それどころか、吸血鬼→吸血鬼ですら行われています。これは、半吸血鬼に対する他の反応、オールドブラッドとそうでないもの、カーサに対する扱いや対処、クーロンチャイルドに対する周囲の反応を見る限りそう的外れでもないと思います。

そしてその間に「カンパニー」を咬ませることでそれらの事態の描写、折衷案の提示などがなされる。読者たる私たちは、「コンプロマイザー」に近い視点に立って、ある程度俯瞰的に物事が眺めることができます。

ちなみに「コンプロマイザー」を考えれば考えるほどその存在は危ういものだということがよくわかります。立場、人間・吸血鬼との関係を考えてもそう思うのですがそれだけではありません。この本の中に描かれていた「コンプロマイザー」はある種、人格的に完成されていたように思います(もちろんそれ以外の面で成長中の人はたぶん大勢いますが)。これはひとえに陣内さんの功績が大きいのでしょう。そうでなければ、「コンプロマイザー」の中でもさまざまな争いなどが生まれていたのではないかと思います。「コンプロマイザー」はみな、ある程度ではありますが、(自分の内にある)「偏見・差別」に対応するスキルを持っていました。しかし、世の中ではそれを身につけることが難しく、実践はさらに難しい。そういう意味で、物語当初(あるいは物語開始前)に陣内さんは「コンプロマイザー」の支柱ともいう存在だったと思うのです。つまり、陣内という一人の人間に支えられた組織を考えるとき。または陣内のいない「カンパニー」で「コンプロマイザー」は「コンプロマイザー」たれるのかを考えたとき、危うい、と言わざる終えないと感じたのです。

少し話をテーマに戻しましょう。

あと、この作品の重要なテーマの一つに、(たしか)本文にあったように、望月ジローのパーソナリティということがあります。血の流れという大きな物の中では『ジロー個人』といったパーソナリティはあまり重要視されていません、しかし現在を生きる以上『ジロー個人』といったパーソナリティと無縁ではいられません。そして、時代の中にどう『ジロー個人』のパーソナリティを置くのか(あるいは歴史の中で個人のパーソナリティはどうあるものなのか)が重要な問題ではないかと思います。物語中では、ジローの内面中で「ジロー個人のパーソナリティと血の流れが規定したジローのパーソナリティ」が対立をしていました。どちらも『望月ジロー』の根幹をなす要素であり、捨て去ることはできません。その妥協点があのラストなのではないかな、という印象を抱きました。

……でも、そんなことに関係なく、BBBは文句なく最高に面白い作品でした!あざのさん、次の作品期待してます!(もちろんサリエルシリーズも!)

お疲れ様でした。

« はじめまして | トップページ | 聞きました »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: あざのさんお疲れ様です!:

« はじめまして | トップページ | 聞きました »

カウンター

カテゴリー

楽天アニメ

楽天コミック

ブログパーツ

  • いいねボタン